出版物の校正

出版において非常に重要な工程である、「校正」。
校正を専門に請け負う校正会社が日本には無数に存在しているくらいです。つまり、「間違い探し、見直し」といった程度の作業ではなく、出版物の価値の決定に大きく関係する大事なポジションなのです。

商業出版社では、外部の校正専門業社に校正作業を依頼することがあります。また、校正は表記に関する正誤の判断のことをさしますが、それとは独立して、「校閲」というプロセスを置いています。

校閲は、内容に関する校正、とでも飛ぶべきものです。
小説で、男性だったはずの人物が、女性になってしまっている。それは内容の整合性において問題ありです。もし叙述トリックや、性別が主題の怪奇小説における意図的な表現であるならば、ちゃんと成立していれば校閲のプロは指摘しませんし、意味不明になっていれば修正が入ります。

自費出版においては、多くの会社が、この「校正」「校閲」を自社内に部門を置いて、行っています。もちろん外部委託をする会社もあります。

自費出版では通例的に、校閲的な工程を含めて校正と呼ぶことが多くなっています。つまり、自費出版で「校正」と言われたら、表記に関する確認行為に限定されず、内容と表記、両面から違和感や齟齬が生じていないかということを吟味するということを意味する場合が多いのです。

しかし、厳密に、校正といったら表記の問題に限定するところもあります。

ここで認識の違いが起きないようにしましょう。
つまり、作者は内容の問題点についても指摘がもらえると思って校正作業を委託したが、出版業社は表記、誤字脱字のチェックをしか行わなかった。
もしこれで、内容に重大な矛盾があったら、作者は、自分で書いた文章ながら、「そうした面を指摘してくれるはずだったじゃないか!」と憤りを覚えるはずです。

そのような形で、せっかくの出版物に欠点ができてしまうのは、残念ですよね。
ケースごとに「何を持って【校正】とするか」というのを必ず確認しましょう。